小学生の頃勉強したことも、大人になったら忘れたり、使わないことが多々ありますが、夏休み、冬休みの大変な宿題の代名詞、読書感想文や観察日記で培われた「作文」は大人になってからもよく使う大切なスキルです。 携帯電話の発展で、絵文字・顔文字、さらにスタンプまで登場し、表現する手段も内容も豊富になりましたが、反面、日本語のみで正しく、表現豊かな文章を書く事が少なくなっています。 その中、「作文嫌い」な子どもが増加傾向にあるという残念な調査結果が公表されました。
約6割の小学生が「作文が苦手」
「作文に関する意識調査(ドラゼミ調べ)」によると、「お子さんは、作文を書くのが好きですか?」の問いに 410人が「嫌い」もしくは「どちらかというと嫌い」と回答しています。 実に全体の6割以上の子どもが作文に対して苦手意識を持っていると判明しました。 文章を書く能力は決して「国語」だけに関係していません。 例えば、「英語」では作文が出来ないと英作文はもっと難しくなるでしょうし、一見関係のなさそうな理系であっても「文章記述問題」、そして大学生になると論文を書く機会も多くなります。 社会人になると会議資料やビジネスメールを作る毎日、大人になるにつれ「文章力」は断ち切れない存在になっていきます。
子どもたちが作文を苦手と感じる理由に関しては
- 表現が単調になってしまう(42.6%)
- 漠然と『楽しかった』などのみで終わってしまう(38.3%)
といった意見が目立っています。 伝えたいことを言語化するには語彙力はもちろん「自分の想いを正確に表現できる力」が重要だと考えます。 それは、学習としての学校の作文だけでなく、日常の友人・家族等の社会生活上のコミュニケーションで重要な力と同じではないでしょうか?
作文の苦手意識を克服し、好き、得意なことになれば、コミュニケーション力にもつながると考えます。
「作文」を書く機会の減少
「小学校で作文を書く機会はありますか?」という問いに対し、約8割が「ある」と答えていますが、その頻度は予想以上に減少していました。「作文を書く機会がある」と答えた約6割が「年間1~4回」と答えており、その内訳は「長期休暇」「行事後」が大多数を占めています。
「作文」は1回、2回書くだけで上達するものではないですし、長い文章を書く機会が年に数回突然やってくるのですから、小学生たちが作文を苦手と答えるのも無理がないですね・・・。
子どもが作文好きになるための「ナイトズーキーパー」の考え
先に述べたように、文章を書く力は1日2日で習得できるものではありません。 継続的にたくさんの文章をとにかく書いてみることが大切だと考えます。 最初は表現が単調だったり、書く事がなくてただつなげた文章になったりするでしょう。 それでも漢字が間違っているとか、使い方が間違っているとか良し悪しを指摘せずに、自由にたくさん書き続けられる環境を作ってあげましょう。 交換日記のように書いたものを一緒に楽しむ方法もいいですね。 まずは書く事に慣れ、書く事に楽しさを感じることが一番です。
- 継続的に書ける環境
- 自由にたくさん書ける環境
- 書いたものを一緒に楽しめる環境
この3つの環境づくりでチャレンジしてみて下さい。